北辰テスト(2015年7月実施)総評
今回の北辰テストから私立高校の入試相談会に結果を持参することになりますので、重要性が大きく増します。昨年から難易度が上がった北辰テストですが、受験者数が一気に増える夏休み明けの9月のテストに向け、今回の結果から今後の課題をみつけていって欲しいですね。
国語(平均51.9点)
県公立入試に準拠したオーソドックスな問題といえます。作文が出題され、条件に従って書くことができれば、点数がもらえますので、他の教科よりも平均点は高めになりますが、国語として考えると平均点は低い印象です。受験生のみなさんが、まだ県公立の入試形式に慣れていないことが伺えます。夏休みの間に作文対策や出題形式に慣れる重要性が認められます。読解が苦手な方は、夏休みの間に易しい問題から粘り強く取り組む必要があります。
数学(平均40.9点)
去年から難化した傾向を引き継いでいるように見受けられます。もちろん、3年生の1学期を超える範囲からの出題はありませんが、県公立入試の出題傾向に極力沿って問題が作成されています。基本問題の復習はもちろん、応用問題にも取り組んでおこないと解答できない問題を多くあります。数学の勉強が苦手な方は、計算問題など、落としてはいけない問題を確実に得点しないといけません。
英語(平均41.0点)
英語の平均点としてはやや低い印象を受けます。昨年夏以降、北辰が難化したことを考えれば、易しめの問題を作成しようとした意図を感じますが、出題形式は本番さながらですので、学校の授業のみでは対応は難しいでしょう。リスニングが必ず出題されるようになっています。苦手な方は一番易しいもので構いませんから、リスニング対策のテキストを一冊取り組んでおくことを薦めます。
理科(平均47.7点)
既習範囲内ですが、知識を問う単純な問題は少なく、実験を中心に出題される本番に沿った出題になっています。読解力が相応にないと問題が問うているものをきちんと理解して解答することがかなわないでしょう。教科書の範囲を超える実験が問われることはありませんので、特に学校であまり実験をしたことがないという方は、教科書をよく熟読し、実験方法、実験で確かめられる事柄を理解把握する必要があるでしょう。これから出題範囲が増えていくことを考えると、一層知識の定着と演習量を増やしていくことが求められます。
社会(平均43.8点)
公民が出題されない分、範囲が絞られますから、取り組みやすいといえなくもありません。しかし、本番を意識し、グラフや資料を読み取る問題等、知識を単純に問う問題は少なくなっています。公民がない分、地理や歴史からの出題が多いわけですから、それらが苦手な方には大変であったかもしれません。定番の地形図の問題も出題されています。
本年度も県公立本番を意識した出題形式が続いていますので、難易度は高いと考えられます。知識の習得を早め、本番形式の問題に早くあたらなくてはなりません。夏休みはできることから一所懸命に学習をすすめましょう。